たんたんたんとした日々のこと

障害のある子供たちと過ごす日々のことを綴っています。

ひなたぼっこ日和。

2月とは思えぬ穏やかな晴れ間、みんなで散歩です。行き先は近くの公園です。

スタッフは子供と手をつないで行きます。二人ずつ右手と左手に。僕の相手は高校生の男の子ひとり。

ひとりなのは理由があります。彼は体格が大きく、さらに「突然走り出す」からです。

彼は声をあげて跳びはねながら走ります。身体全体が躍動感で溢れます。

出来れば自由に走らせてあげたいところですが、車に轢かれかねないのでいたしかたない。彼の左腕と上着の裾をがっちり掴んでの散歩です。

それでも振りほどいて走り出すので、こっちもダッシュで捕まえます。瞬発力が鍛えられます。公園に着くまで辛抱しておくれ。

ほどなく公園に到着です。公園は高台にあり、芝生の広がる見晴らしの良いところです。

さあ、思う存分自由に走りたまえ!

…しかし、彼は走りませんでした。

この日は春かと思うような穏やかさ。彼はおもむろに芝生に寝転がりひなたぼっこを始めました。

こういうところが彼らの素敵なところです。その時々で一番気持ちが良いことを素直に表現するんです。

僕も彼の隣に寝転んでひなたぼっこです。

この日は最高のひなたぼっこ日和でした。