たんたんたんとした日々のこと

障害のある子供たちと過ごす日々のことを綴っています。

お知らせ。

更新がすっかり滞っています。

今もこれまで通り、放課後デイサービスで子供たちと日々を過ごしています。それに加えて知的、精神障害のある成人の方たちの生活介護の仕事も始めました。

日々、彼らと過ごす中で感じることはたくさんあります。そして何より彼らと過ごす時間は僕にとって、とてもとても楽しいものです。(楽しい、という言葉は場合によっては、不快に感じる方もいるかもしれませんが…)

ですが、一旦、ブログをお休みさせていただこうと思います。(これまでも休んでいたようなものですけどね)

今は書くことよりも、感じることを大事にしたいと思った次第です。

これまで読んで下さった方、有り難うございました。

ではとりあえず、お休みなさい💤

芝刈り。

風は強いけど、日差しはずいぶんと穏やかな日です。この間ひなたぼっこした公園にまた来ています。

今日は子供たちは芝生の丘をかけっこして遊んでいます。よーい、どんの合図でなん往復も全力疾走。疲れ知らずの子供たち、とてもお付き合いはできないので彼らを眺めながら芝生の上に座っていました。

すると僕の膝の上にちょこんと座って来る子供がひとり…。「暴れん坊少年」じゃありませんか。君はかけっこはしないのかな。https://tantantanto.hatenablog.com/entry/2018/07/25/113434

彼は負けん気がものすごく強いんです。今日の子供たちの中にとっても足の速い子がいるんです。勝てないのが目に見えているので、自ら棄権したのでしょうか。相手は年もうんと上だからしょうがないでしょ。

彼はさっきから芝生をむしっては、僕の手のひらにそれを乗せるってのを繰り返しています。かけっこしている子たちの方は見ようともしません。

その姿がなんとも可笑しいやら、微笑ましいやら。子供だっていろいろあるよね。

…なんて油断してたら、むしった芝を僕の顔に投げてケラケラ笑ってる。おい…。

ひなたぼっこ日和。

2月とは思えぬ穏やかな晴れ間、みんなで散歩です。行き先は近くの公園です。

スタッフは子供と手をつないで行きます。二人ずつ右手と左手に。僕の相手は高校生の男の子ひとり。

ひとりなのは理由があります。彼は体格が大きく、さらに「突然走り出す」からです。

彼は声をあげて跳びはねながら走ります。身体全体が躍動感で溢れます。

出来れば自由に走らせてあげたいところですが、車に轢かれかねないのでいたしかたない。彼の左腕と上着の裾をがっちり掴んでの散歩です。

それでも振りほどいて走り出すので、こっちもダッシュで捕まえます。瞬発力が鍛えられます。公園に着くまで辛抱しておくれ。

ほどなく公園に到着です。公園は高台にあり、芝生の広がる見晴らしの良いところです。

さあ、思う存分自由に走りたまえ!

…しかし、彼は走りませんでした。

この日は春かと思うような穏やかさ。彼はおもむろに芝生に寝転がりひなたぼっこを始めました。

こういうところが彼らの素敵なところです。その時々で一番気持ちが良いことを素直に表現するんです。

僕も彼の隣に寝転んでひなたぼっこです。

この日は最高のひなたぼっこ日和でした。

メガネ。

僕はメガネをかけているのですが、メガネに興味を持つ子って多いんです。

興味を持つだけなら良いんです。しげしげとメガネを眺めるのも良しです。

ただ唐突に手を伸ばしてメガネをつかみ取るのはやめていただきたい。

さらには手の中でフレームをあり得ない方向に捻るのは勘弁してください。

中には「メガネ取る!」と高らかに宣言してくる子もいます。やらねーよ。

ただこちらもやられてばかりじゃありません。彼らの行動パターンを読み、簡単には取られないようになりました。ざまーみろ。

しかし最近、敵もレベルを上げてきました。

こちらの死角をついて、背後から取っていくんです。これにはやられました。このところ負け続きです。

このまま引き下がる訳にはいきません。メガネを巡る攻防はまだまだ続くのです。

冬休み。

冬休みに入りました。

学校に行かないことでストレスから解放されるのか、普段とは別人のように穏やかになる子もいます。

しかし一方で生活のリズムが変わるせいか、ますます不穏になる子もいます。

彼は休み前からずっと不穏でした。

そして先日とうとう、他の子を突き飛ばしケガを負わせてしまいました。

その日、迎えに来られた親御さんの心中を思うと言葉がありません。

ケガを負ってしまった子が少しでも早く回復する事を願わずにはいられません。

突き飛ばしてしまった子を止められなかった事も悔やまれます。

それと同時に何が彼にそういう行動をとらせてしまったのか、おそらく彼もまた何かを抱えていたのでしょう。

こういうことは障害のあるなしとは関係なく起こることだと思います。

多くの人がストレスを抱えていると言われる今の世の中にあって、彼らもまた例外ではないのでしょう。

みんなが生きやすい社会ってどんなものなのでしょうね。

涙。

気がつくとお迎えのバスの中で、高校生の男の子が涙を流していました。

彼は重度の自閉症で言葉を話すことはできません。でもいつもおっとりと穏やかで、ニコニコしています。

時に他の子にからかわれたり、たたかれたりすることもあります。でも怒ることもなく、たたき返すこともありません。

そんな彼が今日は目の下にアザをつくっていました。

何があったのかはわかりません。

彼は言葉を話しません。ただ静かに静かに涙を流していました。

文化祭。

行って来ました、文化祭!

いつもは事業所で会う子供たちと学校で会うのは新鮮ですね。各教室には子供たちの描いた絵や粘土細工といった、様々な作品が飾られていました。

付いている名札を見ながら、「あの子らしい作品だな」とか「これはほとんど先生が作ったな(笑)」とか想像してました。

体育館では舞台で合唱したり、ダンスを披露する姿をたくさんの親御さんたちに混じって見させてもらいました。

楽しそうにしている子もいれば、不機嫌そうな子もいます。笑顔で踊る子もいれば、先生に促されても頑として動かない子もいます。最後までいられる子もいれば、途中で舞台袖に引っ込んで出て来ない子もいます。

本当にいろんな子がいますね。

集団行動が苦手な子にとっては苦痛な日々だったでしょうね。

そういった子供たちはどこまで社会に合わせていけば良いのでしょうか、あるいは社会の方がどこまで彼らに寄り添っていけるのでしょうか。

いろいろ考えさせられた文化祭でもありました。