たんたんたんとした日々のこと

障害のある子供たちと過ごす日々のことを綴っています。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

つねくり。

彼女は「つねくり」の達人です。もしかしたら方言かもしれないので、一応解説しておくと「爪を立てて皮膚をつねること」を言います。彼女の「つねくり」はびっくりするほど痛いのです。ジーンズの上からでも効いてきます。急所を的確にとらえる術を心得てい…

暴れん坊少年。

ダウン症の子供と聞くと、穏やかでおっとりした感じを想像するのではないでしょうか?少なくとも僕はそう思っていました。彼に会うまでは…。小柄な小学生の彼は運動神経が抜群に良いです。いつも元気に走り回り、ボールを蹴ったり投げたり、常に動いていたい…

大暴れ。

中学生男子ともなると力があります。申し訳ないけど、大人ふたりがかりで対応です。今日は大暴れです。そんな日もあります。暴れ方は実に野性的です。叩く、蹴る、爪を立てる、噛みつく、叫ぶ。眼も血走っています。着ていたTシャツをびりびりに破いてしまい…

ファンキーべいべー。

マイクロバスの車内にファンキーな香りが漂っています。おそらく僕の右隣の彼からでしょう。さっきからシートにきちんと座ろうとせず、お尻を少し浮かせているそこの中学生男子。ばれてますよ。子供たちを支援学校から放課後デイサービスに連れていく車内は…

初夏のある日。

初夏のある日の出来事。放課後デイサービスに到着するなり、彼は服を脱ぎ裸になりました。中3男子ですが、相撲部屋からスカウトが来そうな見事な体型です。そして家から持って来たビーチバッグから、水着を取り出し着替えました。スイミングキャップにゴー…

彼の金メダル。

百メートルを9秒台で走る陸上選手のような速さで彼は走って行きました。僕の制止する声は虚しく響きました。彼の目指すゴールはボールに入ったホットケーキミックスの白い粉。おやつの準備中でした。彼はそこへ両手を真っ直ぐに伸ばした姿勢で滑り込んでい…

寝顔。

子供の寝顔というのは基本的には癒されるものだと思います。ただその寝顔に至るまでにいろいろな場合があるのです。とある自閉症の中学生女子の場合。放課後デイサービスでパート勤務しているので、平日は地元の支援学校まで子供たちを迎えにいきます。彼女…

う○ちのこと。

仕事先の放課後デイサービスで子供のトイレ介助をしていました。子供といっても17才の高校生。彼は重度の自閉症です。トイレの個室でふたり、彼は便座に座り、僕は彼の前にしゃがんでいました。いつものようにオシッコをするでもなく、おちんちんをいじっ…